202412/12THU
本日開館
本絵巻は穴太寺の本尊・聖観音像造立にまつわる霊験譚を記す。紙本著色。絵巻の成立に関しては、詞書と巻末の落款が参考となる。詞書によると、宝徳2年(1450)成立の「穴太寺観音縁起」を書写したものとする。また、巻末の落款によると、画は延宝4年(1676)に狩野永納(1631~97)が描いたことが判明する。寺伝では詞書筆者を粟田宮二品親王とするが、貞享2年(1685)に成立した永納の紀行文『鳥跡記』によると、この筆者を盛胤法親王とする。なお、本絵巻制作の契機は、穴太寺本堂が延宝年間に大破していることから、その復興勧進のためと考えられている。
本絵巻は穴太寺の本尊・聖観音像造立にまつわる霊験譚を記す。紙本著色。絵巻の成立に関しては、詞書と巻末の落款が参考となる。詞書によると、宝徳2年(1450)成立の「穴太寺観音縁起」を書写したものとする。また、巻末の落款によると、画は延宝4年(1676)に狩野永納(1631~97)が描いたことが判明する。寺伝では詞書筆者を粟田宮二品親王とするが、貞享2年(1685)に成立した永納の紀行文『鳥跡記』によると、この筆者を盛胤法親王とする。なお、本絵巻制作の契機は、穴太寺本堂が延宝年間に大破していることから、その復興勧進のためと考えられている。